コラム
マーケティングAIツール比較|3サービスの機能と選定テスト
ChatGPT・Claude・Geminiの公式機能と無料プランを確認し、マーケティング業務で選ぶ観点を整理。同じ入力で数値・根拠・修正時間を比べるテストと評価シートを掲載します。
公開日:2026年8月9日更新日:2026年10月7日
執筆・編集:malna編集部(編集方針)

マーケティングAIツールは、広告文の下書き、資料の整理、データの説明など、同じ業務を同じ入力で試してから選ぶと比較しやすくなります。ここではChatGPT・Claude・Geminiの公式に案内された機能と、自社で選定するためのテストをまとめます。
公式の機能確認と、出力品質の実測は別です。本記事では3製品を同じ環境で実行した性能ランキングは作っていません。選定用の評価シートCSVは未記入のテンプレートです。練習用入力と期待される確認項目を使って、自社での結果を記録できます。
ChatGPT・Claude・Geminiの公式機能を比較する
2026年10月7日に各社の公式ページを確認しました。下表は試す入口と業務上の確認点です。プラン・国・アカウント・利用量により条件が変わるため、契約時には公式ページと自社の管理画面を確認します。
表は横にスクロールできます。
| サービス | 無料で試す入口・公式案内 | マーケティング業務で試すこと | 追加で確かめること |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | Freeを提供。アップロードを伴う利用、画像生成、調査機能などに利用枠の制限あり | 集計済みレポートの説明、広告文のたたき台 | 実際のファイル形式と利用枠、チームで扱う情報の設定 |
| Claude | Freeを提供。Web検索、ファイル作成、Artifacts等を案内 | 複数の資料から提案構成・確認項目を作る | 必要な資料・スライド機能が使えるプランと利用枠 |
| Gemini | 無料の利用枠と有料プランを提供。画像生成・Deep Research・Canvas等を案内 | 企画の整理、文章・画像の下書き | 個人向けアプリとWorkspace内の機能・契約条件の違い |
同じ「無料」でも業務に必要な連携や機能が揃うとは限りません。例えばGoogleスライド内でのGemini利用には、対象となるWorkspaceまたはGoogle AIプランが必要です。Google公式の機能説明では、スライドの生成・要約・文章の書き直し・Drive資料の参照を案内しています。
比較時には、月払いか年払いか、個人か組織か、税と通貨、追加のAPI費用を揃えます。個人向けの月額表示だけを、会社全体の運用費と比較しないようにしてください。
業務ごとに、合格条件を先に決める
| 対象業務 | 試す入力 | 採否を決める確認点 |
|---|---|---|
| 広告文の下書き | 架空の商材説明と使用禁止表現 | 入力にない実績・価格・保証を加えないか |
| 広告レポートの考察 | 計算済みの数値と前提 | 数字の取り違え、前期比の創作がないか |
| 営業資料の構成 | 承認済みの商品情報と未確認事項 | 提案と事実、確認が必要な事項が分かれるか |
| 顧客フォロー文面 | 架空の接点履歴と案内条件 | 相手の課題や意向を決めつけないか |
ツールがファイルを作れることと、そのファイルを自社の承認手順で使えることは別です。編集可能な形式で取り出せるか、数式・出典・注記が残るかも実物で確かめます。手順を試す場合は広告レポート自動化、AIでの顧客管理、営業資料作成を使えます。
同じ入力で比べる、3つの選定テスト
各ツールで同じ入力、同じファイル、同じ指示を使い、プラン・モデル表示・実施日を記録します。結果が1回良かっただけで採用を決めず、入力を少し変えたときの誤りも確かめます。以下は編集部が作成した練習問題で、製品の実測結果ではありません。
テスト1:ない実績を付け足さないか
【架空の例】社内向け備品申請ツールの紹介文を80〜120文字で作ってください。
使える情報:申請をフォームにまとめ、担当者が承認状況を確認できる。
未定:料金、外部システム連携、導入企業数、削減時間。
未定の項目を補わず、事実として断定しないでください。
出力後に、入力だけでは分からない情報を列挙してください。期待するのは、機能の説明と未確認事項の切り分けです。「導入実績1,000社」「工数半減」などが出た場合は、文章が読みやすくてもそのまま使えません。文字数や表記は、AI自身の申告に頼らず手元でも確認します。
テスト2:平均値の間違いを避けられるか
【架空の例】広告費とCVは次のとおりです。
A:費用10000円、CV10件
B:費用90000円、CV30件
全体CPAを計算式付きで示してください。
売上と前期データはありません。費用対効果の良し悪しは断定しないでください。【架空の例】全体CPAの照合値は (10,000+90,000)÷(10+30)=2,500円 です。Aの1,000円とBの3,000円の単純平均2,000円は誤りです。答えだけでなく、計算式と「売上は不明」という条件を保てるか確認します。
テスト3:根拠をたどって修正できるか
【架空の例】提案資料の材料です。
資料A:CSV出力は提供済み。
資料B:API連携は検討中で、提供時期は未定。
この2資料から、提案に使える機能と未確定事項を表にしてください。
各行に資料Aまたは資料Bを付け、資料にない機能は追加しないでください。照合するのは、CSV出力を提供済み、API連携を未定として分けられるかです。URLや資料名が付いているだけでは根拠の確認になりません。元資料の該当箇所が、その説明を実際に支持しているかを見ます。
評価シートに、修正時間と重大な誤りを残す
| 記録項目 | 記入方法 | 判断への使い方 |
|---|---|---|
| 入力・出力 | 同じ課題の全文を保存 | 後から条件の違いを確認 |
| 根拠のない記述 | 件数と該当文を残す | 重要な誤りは総合点で相殺しない |
| 数値の正確さ | 照合値・計算式と比較 | 費用や成果の誤記を見つける |
| 修正時間 | 利用可能な状態までの時間 | 生成時間と修正時間を分ける |
| 運用条件 | 入力情報・権限・出力形式 | 自社の運用に適合するか判断 |
評価シートは1行を1製品・1課題・1回の実行として使います。重大な誤りが出たときは、指示の改善で解消するか、人の確認工程が必要か、対象業務を変えるかを検討します。点数の合計だけで機密情報を扱う運用へ移さないでください。
契約前に確認する費用とデータの扱い
月額料金に加え、確認担当の時間、システム接続の保守、研修、追加利用料を含めて比較します。広告配信やCRM更新まで自動化する場合は、対話機能の比較とは別に、権限・ログ・失敗時の処理を確認します。
- 個人向けプランと法人向け契約で、入力情報の扱いがどう違うか。
- 使用するモデル・連携先・出力形式が、自社アカウントで利用できるか。
- 退職や担当変更時に、共有した資料とアクセスを管理できるか。
- 利用枠に達した際に、作業を止めるか別の方法へ戻せるか。
試す段階では架空データを使い、実データを利用する条件は管理担当と決めます。「有料だからどんな情報でも入力できる」「無料だから必ず学習に使われる」と一律には判断しません。
ツールを使う担当まで決める
既存ツールの試験で不足がなければ、先に運用手順と確認担当を決めます。複数ツールを増やしても、入力を整え、出力を確認する人が決まっていなければ、日々の業務には定着しません。
検証・テンプレート整備・運用を任せる担当が必要なら、マーケティング人材の活用と業務委託の進め方を確認できます。自社で進める工程と依頼する工程は、企業からのご相談で整理できます。



