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コラム

マーケティングで使える生成AIプロンプト集|要約・アイデア出し・構成の骨子づくり

マーケティング業務で使える要約・アイデア出し・壁打ち・優先順位付け・構成案づくり・校正の汎用プロンプトと、精度を上げるプロンプト設計の5要素、入力情報の取り扱いの注意点を整理します。

公開日:2026年8月9日

執筆・編集:malna編集部(編集方針

マーケティングで使える生成AIプロンプト集|要約・アイデア出し・構成の骨子づくり

「マーケティングの仕事でChatGPTやClaudeをどう使えばいいか分からない」というご相談を、当社は日々の支援先からいただくことが少なくありません。ツール自体は無料でも使えるようになっているのに、実際に何を入力すればいいのか分からず、結局いつもの調べ物や資料作成に戻ってしまう、という方は多いのではないでしょうか。

当社では2026年からClaude Code(エージェント型のAI)を全社に導入し、マーケティング支援の実務のなかで生成AIへのプロンプト(指示文)を日常的に書いています。本記事では、その中でも特定の業務に限定されない、汎用的に使えるプロンプトを取り上げてご紹介します。要約やアイデア出しだけでなく、壁打ち・優先順位付け・校正といった、実務の一連の流れで使えるプロンプトのバリエーションもあわせてお伝えします。プロンプトを入力する際に必ず確認していただきたい情報の取り扱いについても、独立したセクションでお伝えします。

本記事で扱う範囲

本記事で扱うのは、要約・アイデア出し・壁打ち・優先順位付け・構成案の骨子づくり・校正といった、業務を問わず使える汎用プロンプトと、その設計の考え方(原則)です。

LP制作広告バナーキャッチコピーSNS運用広告レポート作成MAシナリオ設計AIペルソナ設計マーケティングデータ分析といった、業務ごとに特化したプロンプトの実例は、本記事では扱いません。それぞれの業務については、当社が別記事で個別にご紹介しています。記事作成そのものにAIをどう活用するかについては、当社が実際に6つのツールを試した実験結果をAIで記事作成は効率化できる?6つのツールを試して痛感した『人間』の重要性でご紹介していますので、あわせてご参照ください。

また、本記事はプロンプトの実例集であり、「AIにどこまで任せ、どこから人が判断するか」という業務設計そのものの考え方には踏み込みません。この点は、マーケティング業務の自動化・効率化|どこから着手すべきかの記事で詳しくご紹介しています。

プロンプト設計の基本原則

当社が支援現場でプロンプトを書くとき、思いつきで文章を打ち込むことはほとんどありません。何度も書き直すうちに、次の5つの要素を意識すると初回の出力から狙った精度に近づきやすいと気づき、今ではこの型に沿って組み立てるようにしています。

要素内容記載しないと起こりやすいこと
役割AIにどんな立場・専門性で回答してほしいか一般論に終始し、実務に使える具体性が出ない
目的何のために、誰がその出力を使うか出力のトーンや粒度が読み手に合わない
入力情報要約・分析の元になる資料やテーマ情報不足で表面的な回答になる、または架空の情報で補われる
出力形式箇条書き・表・文字数など、欲しい形使う前に手作業で整形し直す手間が発生する
制約条件避けたい表現、含めてほしくない要素意図しない断定表現や誇張表現が混ざる
1つのプロンプトから複数の成果物を生み出す構造を示した図
1つのプロンプトから複数の成果物を生み出す構造を示した図

以下、この5要素をそれぞれどう書けば実務で機能するか、当社の経験に基づいて具体的にお伝えします。

役割設定は「立場」まで書く

「マーケティングの専門家として回答してください」だけでは、当たり障りのない一般論が返ってきがちです。当社では「中小企業の販促を支援してきたコンサルタントとして」「BtoBの新規開拓を担当する営業責任者として」のように、業種・規模・立場まで具体的に書くようにしています。役割が具体的になるほど、想定する読者や判断基準がAIの中で絞り込まれ、実務に近い回答が返ってきやすくなります。

出力形式は先に指定する

「箇条書きで5つ」「表形式で」「1行あたり40文字程度で」のように、欲しい形を先に決めて指示に含めます。出力形式を後から指定すると、AIはいったん自由な形式で書いてしまい、当社が求める形に整え直すやり取りが1往復増えることが多いためです。先に形式を決めておくと、その1往復を省けます。

制約条件は「してほしくないこと」を書く

5要素のうち、当社が特に見落とされがちだと感じているのは制約条件です。「〜だと思われます」のような曖昧な断定や、根拠のない数値を混ぜて出力してくることがあるため、「事実として確認できない内容は含めない」「〜%のような数値は創作しない」という指示を明示的に入れることをお勧めします。次章以降のプロンプト例でも、この制約条件の考え方をそれぞれの文脈に当てはめて書き加えています。

良いプロンプト・悪いプロンプトの比較

5要素を意識するとどう変わるか、同じ依頼を悪い例と良い例で比較します。

悪い例(要素が足りない状態):

新商品のキャンペーンについてアイデアをください。

良い例(5要素を盛り込んだ状態):

あなたは中小企業のマーケティング戦略に詳しいアドバイザーです。
以下の新商品のキャンペーンについて、ターゲットが異なる訴求の切り口を3パターン考えてください。

出力は「ターゲット」「訴求メッセージ」を1行ずつで示す形式にしてください。
実在しない調査結果や統計は使わないでください。

新商品の概要:
[概要を記入する]

悪い例には、役割・出力形式・制約条件・入力情報のいずれも書かれていません。そのため返ってくる案は一般論的になりやすく、形式もそろわず、根拠のない数値が混ざるリスクも残ります。良い例のように4つの要素を補うだけで、狙った粒度の出力に近づきます。

要約のプロンプト

会議メモや資料を短時間で把握したいときに使うプロンプトです。当社では商談・社内会議の音声を自動で文字起こし・要約する仕組みを日常的に使っていますが、資料単体の要約でも考え方は同じです。

あなたはマーケティング支援会社の担当者です。
以下の資料を、次の3点に絞って要約してください。

1. 現状の課題
2. 提案されている施策
3. 意思決定に必要な数値・条件

事実として資料に書かれていない内容は、推測で補わずに「記載なし」としてください。

資料:
[ここに資料の本文を貼り付ける]

「事実として書かれていない内容は補わない」という一文が、上記でお伝えした制約条件にあたります。この一文を入れておくと、資料にない数値や事例を作文されてしまうリスクを抑えられます。この考え方は、当社が記事執筆の際にも徹底しているファクトチェックのルールと同じです。

アイデア出しのプロンプト

企画の壁打ち相手としてAIを使うプロンプトです。当社では、施策の切り口に迷ったときの一次たたき台づくりによく使っています。

あなたは中小企業のマーケティング戦略に詳しいアドバイザーです。
以下の商品・サービスについて、ターゲットが異なる訴求の切り口を5パターン考えてください。

それぞれ「想定ターゲット」「抱えていそうな悩み」「訴求の方向性」を1行ずつで示してください。
実在しない調査結果や統計は使わないでください。

商品・サービスの概要:
[概要を記入する]

「商品・サービスの概要」の部分は、たとえば「地方の学習塾が実施する夏期講習」のように、実在の顧客名や実績を含まない一般的な設定を入れるだけで構いません。この状態でも「保護者向け」「受験を控えた本人向け」「近隣で転塾を検討している家庭向け」といった切り口の違いが返ってくるため、たたき台としては十分機能します。出てきた案をそのまま採用するのではなく、人が「どの切り口が自社らしいか」「事実として言い切れるか」を確認する工程を必ず挟むようにしています。案の粗さを事前に洗い出したい場合は、次章の壁打ち・反論想定のプロンプトもあわせて使うと効果的です。

壁打ち・反論想定のプロンプト

決めかけている企画や書きかけの資料を提出する前に、反対意見や見落としを洗い出す壁打ち相手としてAIを使うプロンプトです。当社では、オウンドメディア記事の執筆時に、読者・マーケター・ライター・懐疑派・代表という複数の視点からのレビュー討議を経て改善する体制を、人手を介さず動く仕組みとして構築しています。この「複数の立場から反論させる」という考え方は、記事以外の企画案・提案書のチェックにも応用できます。

あなたは慎重な社内レビュアーです。
以下の企画案について、承認前に指摘しておくべき点を洗い出してください。

1. 前提として成立していない可能性がある点
2. 反対意見が出そうな点とその理由
3. 実行時に見落としていそうなリスク

事実として確認できていない内容を、確認済みであるかのように書かないでください。

企画案:
[企画案の本文を貼り付ける]

AIが挙げてくる指摘は、あくまで想定される論点の候補です。指摘の中には的外れなものも混ざるため、当社では「この指摘は自社の状況に当てはまるか」を人が選別してから、企画の修正に反映するようにしています。指摘をすべて鵜呑みにして直すのではなく、判断材料を増やす目的で使うのがポイントです。

優先順位付けのプロンプト

複数の施策候補から着手する順番を決めるときに、判断材料を整理させるプロンプトです。やりたいことは多いのに時間や人手が限られている、という状況でよく使います。

あなたはマーケティング戦略に詳しいアドバイザーです。
以下の施策候補について、期待される効果と実行にかかる工数の両面から整理してください。

各施策について、次の3項目を表形式で示してください。
・期待される効果(高/中/低)
・実行にかかる工数(大/中/小)
・優先順位の目安

数値による断定的な効果予測は行わず、あくまで相対的な目安として示してください。

施策候補:
[施策候補を箇条書きで記入する]

「効果(高/中/低)」のような相対評価にとどめ、「効果+30%」のような具体的な数値予測はさせないのが、この用途での制約条件のポイントです。裏付けのない予測数値を提示されると、その数値が独り歩きしてしまうリスクがあるためです。当社では、AIが出した優先順位の目安を叩き台にしつつ、実際に着手する順番は自社の予算や体制を踏まえて人が最終決定するようにしています。

ここまでの内容を、自社の依頼として整理してみませんか

課題が固まっていない段階でも、実務でAIを使える人材への依頼内容を一緒に整理できます。

費用感と進め方を相談する

構成案の骨子づくりのプロンプト

資料や提案書の構成を組み立てる段階で使うプロンプトです。文章そのものを書かせるのではなく、骨子(見出しと、そこで伝える結論)だけを出させるのがポイントです。

あなたは社内資料の構成づくりを支援するアシスタントです。
以下のテーマで、資料の構成案を作ってください。

・見出しは6〜8個程度に分ける
・各見出しには、そこで伝えたい結論を1文で添える
・見出しの並びは「現状→課題→打ち手→次のアクション」の流れに沿わせる

テーマ:
[テーマを記入する]

骨子ができた段階で、当社は「この構成で本当に伝えたいことが伝わるか」を人が確認してから肉付けに進みます。骨子から本文まですべてをAIに一気に書かせると、構成の粗さに気づかないまま完成してしまうことが少なくないためです。構成が固まり、実際に文章へ肉付けした後は、次章の校正・添削のプロンプトで仕上げの確認をすることをお勧めします。

校正・添削のプロンプト

資料や社外文書を提出する前に、表現の粗さを機械的にチェックさせるプロンプトです。誤字脱字のような単純なミスだけでなく、断定できない内容が断定表現になっていないかという観点も含めて確認させます。

あなたは文章の編集者です。
以下の文章を、意味や結論を変えずに次の観点で確認してください。

1. 誤字脱字や助詞の使い方に誤りがないか
2. 同じ語尾や言い回しが不自然に連続していないか
3. 事実として確認できていない内容が、断定表現になっていないか

修正が必要な箇所を、元の文章を引用したうえで指摘してください。書き換え後の全文は出力しないでください。

文章:
[チェックしたい文章を貼り付ける]

「書き換え後の全文は出力しないでください」という一文を、当社は意図的に入れています。AIに全文を書き換えさせてしまうと、元の文章のクセや書き手の意図が消えてしまい、結局どこを直したのか分からなくなることがあるためです。指摘だけをさせて、実際にどう直すかは人が判断する、という役割分担にしています。

プロンプトに入力する情報の取り扱い(必ず確認すること)

プロンプトを実務で使う際、当社が最も重要だと感じているのが、入力する情報の取り扱いです。この点を省略した状態でプロンプトだけを紹介することは、当社としては避けたいと考えています。

(a) 顧客の個人情報・取引先名・未公開数値は、プロンプトに直接入力しない

社名・担当者名・金額・成果指標といった、社外に出せない情報をそのまま入力するのは避けてください。代わりに、次のような置き換え手順を当社では徹底しています。

  1. 社名・担当者名は「A社」「B社担当者」のように匿名化した表記に置き換える
  2. 具体的な金額は「概算」に丸める、またはレンジ表記(例:「数十万円台」)に置き換える
  3. 個人が特定できる情報(氏名・連絡先・住所など)は入力前に削除する
  4. 業種や案件の特徴が絞り込まれすぎて相手が特定できてしまう場合は、業種自体もぼかす

たとえば「株式会社◯◯様の月間広告費50万円について要約してください」という文章であれば、「A社(不動産業)の月間広告費は数十万円台という条件で要約してください」のように書き換えます。社名・金額を置き換えても、要約や分析に必要な情報の粒度はほとんど失われません。

(b) 利用している生成AIサービスの学習利用・データ保持ポリシーを確認する

多くの生成AIサービスには、入力したデータをモデルの学習に使わない設定(オプトアウト)が用意されている場合があります。ただし、対象範囲や設定方法はサービスやプランによって異なり、また仕様は変更されることがあるため、当社はここで「このサービスは安全です」といった断定はしません。実務で利用する前に、契約しているプラン(個人向け無料プランか、法人向け・API利用かなど)の最新の公式ポリシーを必ず確認することをお勧めします。

(c) 社内のAI利用ルールを整備する

「どの情報なら入力してよいか」「誰がどのAIサービスを業務で使ってよいか」という判断を、個人の裁量任せにしないことが重要だと当社は感じています。ルールが整備されていない状態では、担当者ごとに判断がばらつき、うっかり機密情報を入力してしまうリスクが高まります。当社自身も、AIを使った業務効率化を進める過程で、社内でのAI利用に関する取り決めを言語化して整備してきました。

プロンプトより先に決めておきたいこと

ここまで匿名化やポリシー確認といった注意点をお伝えしてきましたが、こうしたリスクへの備えは、そもそも「どの業務にAIを組み込むか」を先に決めていないと後手に回りがちです。プロンプトの実例を知っていることよりも重要なのは、この順番だと当社は考えています。

プロンプトはあくまで、すでに「AIに任せる」と決めた業務を実行するための手段です。どの業務から着手すべきか、AIに任せる範囲と人が判断すべき範囲をどう線引きするかという設計の考え方は、マーケティング業務の自動化・効率化|どこから着手すべきかの記事で詳しくご紹介しています。プロンプト集を眺めるだけで満足せず、まずは自社のどの業務に当てはめるかを考えていただくことをお勧めします。

生成AIプロンプトを試しながら作業するマーケティング担当者
生成AIプロンプトを試しながら作業するマーケティング担当者

よくある質問

Q1. マーケティングで使えるプロンプトはありますか? はい、あります。要約・アイデア出し・壁打ち・優先順位付け・構成案づくり・校正のように業務を問わず使える汎用プロンプトと、LP制作やSNS運用のように業務ごとに特化したプロンプトの2種類に分けて考えると整理しやすくなります。本記事では前者の汎用プロンプトを、業務別の特化プロンプトは当社の別記事でご紹介しています。

Q2. 生成AIのプロンプトを作成するコツはありますか? 当社は「役割」「目的」「入力情報」「出力形式」「制約条件」の5要素を意識して組み立てることをお勧めしています。特に「事実にない内容は補わない」「数値を創作しない」といった制約条件を明示しておくと、意図しない断定や誇張を防ぎやすくなります。役割は立場まで具体的に書き、出力形式は先に指定しておくと、手直しの手間も減らせます。

Q3. ChatGPTやClaudeはマーケティングの仕事に使えますか? 当社の実感では、資料の要約、企画の壁打ち、優先順位の整理、構成案の骨子づくり、文章の下読みといった「たたき台をつくる」工程で特に力を発揮すると感じています。一方で、最終的な事実確認や、顧客理解にもとづく仕上げの判断は、AI化が進んでも人が担い続ける範囲ではないでしょうか。

Q4. 生成AIのプロンプトを使ううえでのリスクはありますか? 当社が最も注意しているのは、顧客の個人情報や取引先名、未公開の数値をそのまま入力してしまうリスクです。本記事でご紹介した匿名化の手順や、利用するサービスの最新のデータ取り扱いポリシーの確認を、必ず実務に組み込んでいただくことをお勧めします。

Q5. 仕事で使えるプロンプト集はありますか? 本記事でご紹介した要約・アイデア出し・壁打ち・優先順位付け・構成案づくり・校正のプロンプトは、マーケティング以外の一般的な業務でも応用しやすい形にしています。業務ごとに特化したプロンプトについては、当社の各業務別記事もあわせてご参照ください。

さいごに

本記事では、当社が支援現場で実際に使っている汎用プロンプトと、その設計の考え方をご紹介しました。プロンプトはあくまで手段であり、大切なのは「どの業務にAIを任せるか」を先に決めることと、入力する情報の取り扱いを組織としてルール化しておくことだと当社は感じています。

「自社の業務にAIをどう組み込めばいいか整理したい」という段階でも、ぜひお気軽にご相談ください

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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